赤い袖先 18話 あらすじ・ネタバレ・感想

赤い袖先

愛憎の果てに散ったチョ提調尚宮、親子の絆を貫いたチョン承旨の決断、そして王の崩御。新たな王が誕生する一方で、深い喪失と涙が描かれる18話は必見です!

以下、ネタバレになります。続きが気になる、見逃してしまった、視聴後の確認用にご活用ください☆

チョ提調尚宮は、謀反を起こし世孫を〇そうとしたことが明らかになり、投獄され、その後、王の前に連れて来られます。

「私の稚拙な復讐です。暎嬪が憎く、それ故、孫に復讐を…それだけです」

「余のことがそれほど憎かったのか?そなたを捨てた余を、それほど恨んでおったのか?」

「宮女は生涯、王室のために尽くしても老いれば追い出されます。人生の終わりを惨めに迎えたくなかったのです。それゆえ知恵を巡らせ、卑しいムスリの息子である王様に目をつけた。側室になれると思い…。まさか王様が私を裏切り、暎嬪を側室に迎えるとは。王様は私の手段だったのに、手段が目的を壊したのです。残るは復讐しかありません」

「そなたが余を知るように、余もそなたを知っておる。棘のある言葉を言い放つのを見るに、すでに死ぬ覚悟でここに参ったようだな。

余は過ぎし日の記憶の多くを失い、残った記憶は僅かだ。だが、これだけははっきり覚えておる。そなたの余への想いを利用し、その後そなたを捨てた、慚愧(ざんぎ)の念を。王ゆえ、そうした。王ならば許されると考えたのだ。余は数十年間王位に就き、数多くの判断を下したが、一度も恥ずべき判断を下したことはない。そなたの件が初めてだ。

遠くへ去れ。そして穏やかに暮らすのだ。そなたが大罪を犯したとしても、余の前で死ぬ姿は見たくない」

「恩を施すとは珍しいですね。老いて正しい判断ができぬくせに、偉そうに命令するのですね。今更恩を施すのですか?私が欲した時には施さずに。毎晩のように王様を待っていました。約束を思い出し訪ねてくるかと。いつも夜を明かしては己に言い聞かせました。『宮女が王を慕うことは愚かなことだ』と。王様は私から受け取るだけでした。一度くらい私に差し出してください」

「何をだ?」

「果たして何でしょうか?…真心がこもった涙?」「王の約束を信じるほど純粋ではなくなり、王様の心を信じる気力は残っておりません」

そう言い、チョ提調尚宮は、王が止めるのも聞かずに、懐に隠し持っていた短刀で胸を突き自害します。

「余が生かすと言っただろう…余を恋しく想うあまり恨みが募ったのか…チョ尚宮…誠に恐ろしい女人だ。何故、かように残酷なのだ…」王は涙を流し、チョ提調尚宮の死を悲しみます。

チョン承旨は、世孫に母親の命乞いをします。

「世孫様、お願いがございます。私の命を差し出すゆえ、母をお許しください」

「そなたの命までは奪わぬ。母子の縁を切れば、もはや翁主の子ではない。再び庶子に戻るが命は失わずに済む」

「私は生涯、母の子です。母の子として死ぬつもりです。何卒お聞き入れを」

「私がそなたの頼みを聞くと思うか?」

「以前世孫様も王様に懇願なさいました。『私が代わりに死ぬゆえ父上をお許しください』と。その望みは叶いませんでしたが、私は望みを叶えたいのです。何卒私の願いをお聞き入れください」

.

翁主に会うチョン承旨。「ご安心ください。母上の命は奪わぬと」

「父上がそう命じたのだな。父上に会いに行かねば」笑顔で立ち上がる翁主。

「お待ちを。私の話をお聞きください。私が母上の子になった時、皆が私を羨みました。卑しい私が王様の孫になったからです」

「名家では息子を差し出すのを嫌がったからだ。探し回った末に漁夫の子を迎えることになり、私は落胆した。お前が嫌だったのではない。お前は亡き夫に少し似ていた。私に息子がいたなら、お前と似ていただろう」

「そのお言葉だけで十分です」チョン承旨は拝礼します。

「なぜ跪拝するのだ?どこか遠くへ行くのか?」

母の手を握り、涙を流すチョン承旨。「私は、母上の息子になった時、心から喜びました。野心などありませんでした。私は生まれるや母を亡くしました。ゆえに、一度も『母上』と呼んだことがなかった。そんな私が初めて『母上』と呼べた時、どれほど嬉しかったか。母になってくださった恩を来世でお返し致します」

もう一度丁寧に拝礼し、チョン承旨は部屋を出て行きます。

「ベギク、待って、どこへ行くの?戻って来て…母が守ってあげる。私は王の娘よ。誰にも手を出せぬ。戻って来て…」

チョン承旨は振り返り、頭を下げ、そして、歩みを進めます。

「母が守ってあげる、ベギク、行かないで…行かないで、ダメよ…」翁主は泣き崩れます。

死期を悟った王は、尚膳や医官を部屋から出し、世孫に語ります。

「この祖父が最期に遺したい言葉がある。1つは、王として遺す言葉だ。今後、数百、数千の命を奪うことになるであろう、お前が望もうと望むまいとな。誰かの命を奪わねばならぬ。すべきことをせよ。それがお前が耐え抜かねばならぬ運命なのだ。

もう1つは、祖父として遺す言葉だ。この祖父を許してくれ。過ちを犯したが、それでも常に最善を尽くした。それゆえ、もう許してくれ。サンよ、これからはお前がこの朝鮮の王だ」

「見たであろう。余は約束を果たした。満足であろう?」

世子の幻が王に頭を下げます。

すると、王は、世孫の肩にもたれ、息を引き取りました。

「お祖父様、かように去れば許されるとでも?あれほど私を苦しめておきながら…私から父を奪い、祖母も奪った、すべて王様のせいです。すべて王様が悪いのです。王様を許しません、決して許しません!」「お祖父様…戻ってきてください…」

世孫は王を抱きしめ…涙で声が出ません。

「私は、恐れと不安で息も満足に吸えません。戻ってきてください。どうか目をお覚ましに」

.

ドギムたち東宮の宮女は、大殿の宮女になります。大殿の宮女だったボギョンは王宮を出て、叔母の汁飯屋を手伝います。友の変わり果てた姿にショックを受けるギョンヒ。

パク尚宮は亡くなったようです。拷問のせいなのか、寿命か、世孫が王になるのを見届けたのか、言及はありませんでした。

.

先王の3年の喪が明け、王はドギムに「側室になってほしい。家族になりたい」と告げます。

18話は、重苦しい別れが重なる回でしたが、どの役者さんも素晴らしい演技でした。

チョ提調尚宮の愛と復讐の末路は痛ましく、さらに、母を想い涙するチョン承旨の姿には胸が締めつけられます。

王が、以前、世孫を池に呼んだ時に話したかったことも、ここで聞くことができました。「許せない」と叫びながらも涙する世孫もまた、愛と憎しみの複雑な感情を抱いています。重くも忘れられない必見の1話です。

赤い袖先 18話のあらすじ・ネタバレ・感想でした。最後までお読みいただきありがとうございました☆

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました