師任堂(サイムダン)、色の日記 あらすじ・ネタバレ・感想

師任堂(サイムダン)、色の日記

イ・ヨンエの復帰作として注目された『師任堂(サイムダン)、色の日記』見終わりました。
序盤は、回想シーンが多かったり、話の展開が遅く、なかなか入り込めませんでしたが、
初恋の人への密かな想い、夫、義母、子ども、仕事、女性の権利…と、大人の女性の共感を全ておさえた切ないドラマです。
終わってから暫くはロスになり、最終話は何度も見てしまいました(40話も超お気に入りです!)。

今回は、1話毎のあらすじ・ネタバレではなく、ドラマ全体のあらすじ・ネタバレをまとめました。

冒頭数分は、ルネサンス音楽をバックに、一人の朝鮮人がイタリアの屋敷で絵を描いている描写で始まり、
その後、現代ソウルでジウン(イ・ヨンエ)が苦労している描写がしばらく続きます(1話・2話は現代のみ)。

韓ドラ時代劇を見るつもりが、中世イタリアの描写から始まり驚きましたし、その後も現代パートが長く、かなり戸惑いました。

現代のジウンは、朝鮮時代のサイムダンの転生で、ところどころ前世での記憶にリンクしたり、サイムダンの日記と現代が平行して進められていく構成となっています。

1551年、王族のイ・ギョム(宜城君 ウィソングン)がイタリア・トスカーナで絵を描いているところから始まります。

現代パート。韓国大学、国美術史の講師ソ・ジユンは、教授になるために、研究だけではなく、ミン・ジョンハク教授の家政婦のように働き、教授を立て、気を使い、頑張っていました。
そんな中、ミン教授から世紀の大発見として注目される「金剛山図」の発表を任され、教授職への昇進を懸け、ミン教授の補佐をすることに。
ところが、その金剛山図の真贋に疑問を持ったジウンは、金剛山図発表の記者会見でハン・サンヒョンに真贋について問われ、きっぱりと否定できませんでした。
その後、ミン教授とイタリアでの学会に向かったジユンでしたが、会見の様子がネットで広まり、怒ったミン教授に「私の前から消えろ」と言われてしまいます。

失意のジウンは、イタリアで、偶然にもサイムダンの日記とサイムダンの肖像画と思われる古い絵を発見します。
日記には、王族であり画家のイ・ギョムとの愛について、そして、金剛山図の行方について記されていました。

ソウルへ戻ったジウンは、ミン教授の金剛山図が偽物だと証明しようと奮闘しますが、ミン教授も、権力を使い、あらゆる手段でジウンを邪魔します…。

ミンギャラリーのホ会長は偽の金剛山図を担保に巨額の融資を受け、融資させた数百億(ドル?ウォン?)で株価不正操作をし、偶然にもジウンの夫の会社が倒産、ジウン夫は指名手配となってしまいます。
ジウンたち家族も、豪華タワマン生活から怪しい貧困街でのアパート暮らしに…。ジウンは、職も家も失ってしまいました。

亀城君(クソングン)の孫 イ・ギョム(宜城君) 亀城君と妓生の間にできた子が、イ・ギョムの父
※亀城君→世宗の孫
つまり、イ・ギョム(宜城君)は世宗の孫の孫という設定の
架空の人物です。

500年前、中宗時代。シン・サイムダンは絵の天才と言われていました。同じく、天才画家のイ・ギョムと恋仲になり、結婚の約束をしますが、政治的事情で、真実を伏せたまま別の男性と結婚することに…。

20年後。サイムダンの夫は、20年間科挙に落ち続け、サイムダンが母から譲り受けた屋敷を勝手に担保にし、詐欺に遭い、屋敷を失ってしまうようなダメダメな夫。

何もかも失った貧しいサイムダンは、20年ぶりにイ・ギョムと再会します。

イ・ギョムは、サイムダンを失ってから自暴自棄な生活を送っていましたが、逆境の中でも生きる道を探し、子どもたちのために笑顔を絶やさず強く生きるサイムダンを見て、真剣に生きるようになります。

「生きる」決心をしたイ・ギョムは、『母犬図(モギョンド)』を書き、サイムダンに贈ります。イ・ギョムが生き返ったと安堵したサイムダンは、美しい山の情景をイ・ギョムに重ね、詩を贈ります。

やわらかな日差しに山河は美しく
風が吹き花の香が漂う

イ・ギョムも、忙しく子育てをするサイムダンの様子を母犬に重ね、返歌を書きます。

泥土は緩み燕はせわしなく飛ぶ
暖かい砂の上で子犬が眠る

現代。ジウンは、サイムダンの日記の中から、隠すように日記に貼られた紙切れを見つけます。この紙片のみハングルで、日記本体とは紙質が違い、違う年代のものと思われます。

私たちの魂は一つゆえ 私が離れても別れではない。
叩かれ伸ばされた金箔のようにただ遠くに離れているだけ。

朝鮮時代。長女のメチャンは、引っ越し先の家で
「河の水と海の水にしばし問うてみよう
そなたと私の心はなにゆえ かように重なるのか」
と書かれた金剛山図を見つけます。

朝鮮時代。夫の浮気を知り失望したサイムダンは、独り金剛山に絵を描きに行きます。それを知ったイ・ギョムも金剛山に行き、「二人だけで金剛山に行こう」言っていた10代の頃の約束が叶います。

しかし、母として生きる道を選ぶサイムダンは、イ・ギョムを置いて、先に山を下りてしまいます。
現世で叶わなかった縁が来世で結ばれることを願って…。

何故似たるや
君が情と妾(しょう)が心

サイムダンが描いた絵に遺したこの詩が悲しすぎました…。


中宗王はイ・ギョムをおびき寄せるため、金剛山から戻ったサイムダンに収賄の容疑を着せ、自宅に軟禁します。
それを知った宜城君は、死を覚悟し、自ら義禁府に出頭…。

下記は、その時のイ・ギョムの心情です。

人生は ひとたび咲く花
天地は 大きな木

しばし咲き、やがて落ちたとて
悔(お)しがることも 恐れることもない

そなたが生を選んだように
私は死を受け入れる道を選んだ

この世に魂が来るのが生で
もといたところへ戻るのが死なら

葉が落ちたとて嘆くことはない

そなたを守るため
私が選んだ道なのだ

サイムダン、この世に未練はない
そなたと過ごした金剛山での3日間が
永遠(とこしえ)に私の胸に残るのだから

自分のせいでギョムが処刑されることになったサイムダン。

流れる年月は罪なき者の死をせかすが
狭い部屋に座り何もできずにいる

この悲しみは天にも届く
身を切る思いで過ぎ去った記憶をたどり、記録しておこう

朝に夕にと嘆くうち
血が枯れるようだ

サイムダンは、ギョムの逃亡を手伝い、明国からイタリアへ渡るギョムへ衣を贈ります。

思えば宜城君様に衣を縫ったことがありませんでした。
ご健勝を祈りながら縫ってみました。

私はどこにいても
あなた様が感じることを感じ、あなた様が見るものを見るでしょう。
会えずとも、別れではない、そう信じております。永遠(とこしえ)に。

そして、ジウンから貰った「イタリア人の詩」と日記も贈りました。

こうして、ギョムはイタリアトスカーナへ。


現代パートでは、ソン館長がジウンの味方につき、ホ会長とミン学長の不正を告白。ジウンは本物の金剛山図と日記の発見者となり、夫も無罪だと証明されます。


朝鮮時代。数年が経ち、ギョムは、サイムダンを想い、トスカーナで絵を描く生活を送ります。そして、自分の生活する館をシエスタ・ディ・ルーナ(月の昼寝)と名づけ、館の名前を掘ります。

日々、異国の地で目覚めては、そなたの夢を見ている
そなたがそばにいなくても、私は生き続けている
いかに離れていようと共にいると言ってくれた
今、私が見ている風景をきっとそなたも見ていることだろう
異国でもそなたに似た愛しい花が咲く
握った指先のように風がそよぐ
その風にふと耳を澄ませば、そなたの懐かしい声が聞こえるようだ

今、確かに感じている
私のそばに、そして胸の真ん中にそなたが息づいている
そなたが私のいる場所であり、私の夢なのだ

甘い真昼の夢のように二人の時は流れたが
まだ私は夢の中だ
ゆえにこの場に刻もう
“シエスタ・ディ・ルーナ”

そなたと私の夢はここに永遠(とこしえ)に刻まれる

自身の死期を悟ったサイムダンは、預かっていたジギュンたち兄弟をフィウムダンの元に送り、夫には感謝と謝罪を伝えます。
メチャンには「母の娘に生まれてきてくれてありがとう」と、ジウンから貰ったブレスレット「縁の贈り物」を贈ります。
子どもたちに「お父様を理解してほしい」と頼み、サイムダンはこの世を去ります。
サイムダンの夫は、大泣きし、サイムダンの死を悲しみます。

遠い異国の地で、ギョムがうたた寝から目を覚ますと、ワインボトルが倒れ、サイムダンの日記が真っ赤に染まっていました。サイムダンの死を感じ取ったギョムは、食事も摂らずに、彼女の肖像画(ドラマ冒頭から登場していた『美人図』)を描きます。ここでドラマ冒頭の宜城君の叫びのシーンに。

現代パートでは、ジウンと夫は再起。
ジウンの義母は、生活のために始めたサイムダン化粧品セールスの仕事で、トップセールスマンとして表彰されます。
ソウルでは、サイムダンとギョムが金剛山で描いた山水画が発見され、「作者は不明だがアン・ギョンの作品に劣らぬ傑作」として注目されます。
ジウンは、美術品の鑑定士となり(ラドの一員になったのでしょうか?)、ラドのボスに招待されイタリアトスカーナへ。飛行機の中で、イ・フに会います。
イ・フは、ジウンに話しかけ、イム・コッチョンのように「美しい」とだけ呟きます。

ギョムの暮らしたシエスタ・ディ・ルーナで想いを馳せるジウン。宜城君の魂を見かけ、サイムダンの魂にも再会します。ラドのボスは当然あの人で…。

シエスタ・ディ・ルーナでは、サイムダンとギョムの魂が手を取り合い、いつまでも仲良く暮らしていました…。

END♡


イ・ヨンエの演じるサイムダンが、『チャングムの誓い』のチャングムに通ずる役柄だったのが良かったです。おそらく『チャングム』を意識したのでしょう。
聡明で、逆境に負けず、何もないところから物事を生み出すというところが、まさにチャングムでした。

我が子が、ミン・チヒョンとフィウムダンの息子と仲良くしている様子を見て、「すべてを水に流して、子どもたちのことだけを考えましょう」とフィウムダンの手を取ります。フィウムダンのせいで父親が殺され、自身も、ミンとフィウムダンに何度も殺されそうになりました。子どもに罪はないとは言え、なかなかできることではないですよね…。

ただただ真っ直ぐにサイムダンを想います。陰ながら、彼女の歩く道を整え、夜な夜な隠れて仕事を手伝い、彼女を救うため死を覚悟で義禁府に出頭し…。

ここまで真っ直ぐで純粋な気持ちで行動できるところが、中宗にとっては憎いのでしょうね。大体は、大人になると、「こうしたい」という気持ちだけでは動けなくなります。「こうしなければならない」がどうしても頭によぎります。このドラマの中宗は嫌な人間でしたが、王様ならば、一般の民よりも段違いに「こうしなければならない」に縛られて生きているので(その点は同情します)、なおさらギョムが恨めしいのでしょう。

いつも迷いのない真っ直ぐな眼差しが素敵でした。

恋の恨みは怖いですね。サイムダンは、父を亡くし、ギョムとも結婚できず、しかも、結婚した夫は恥ずかしいほどのダメ夫、もう十分な復讐は果たせたはず。それでも飽き足らず、大人になって偶然再会したサイムダンを貶め、辱めることに躍起になります。

39話で家門の危機を悟ったフィウムダンは、夫がサイムダンを〇そうとしているのを知りながらも、サイムダンを助け、息子たちを守ってほしいを頭を下げます。
サイムダンは、当然子どもたちを引き取り、子どもたちの名を偽り、両班としての暮らしをさせ、ジギュン(フィウムダンの長男)が科挙に受かると、子どもたちをフィウムダンの元に帰します。

フィウムダンは、ソクスンという幼名から、結婚後に堂号が与えられフィウムダンと名乗っているのに、
サイムダンは、「サイムダン」が幼名で…(^-^; 残念でした。
ドラマ公開後に、サイムダンの本名は「シン・インソン」とわかったそうですが、「トンイ」も「ソンヨン」も、適宜、ドラマでの名を与えているのに、あまりにも雑だと思いました…。

現代パートでジウンの邪魔をするミン教授と中宗が同じ役者さんなのですが、『サイムダン』の中宗は、ろくでもない王様で…このドラマで一番のイライラでした。

イ・ヨンエにとっては、『チャングム』に引き続き中宗時代の時代劇。
『チャングム』では、弱い者を思いやる優しく革新的な王でしたが、
『サイムダン』では、燕山君のように王位を追われるのではないか、という恐怖に怯え、自らのプライドと保身のためなら何でもする王の器ではない王様なのです。

王が信念を通せず、保身だけに走ったせいで、サイムダンの父は〇され、ギョムと結婚できなかったのも、この王のせい。
大人になったサイムダンが、貧しい民に仕事を与え、民からの尊敬を集めていることに嫉妬し、〇そうとします。
ギョムにも同じ。側にいてほしいと朝廷に呼んだのに、自らの方針と違うことをすると、逆恨みをして、謀反人に仕立てます…。

一人の王子として生きる予定だった人が突然王になったので、王の素質がないにしても、人として最低限の良心も持ち合わせていない王様に幻滅でした(>_<)

「やっと本当の強さを持ち始めたんだな。恐れを知らずに挑むのは、勇気ではなく無鉄砲だ。恐れを承知で挑むことは真の勇気だよ」
(第25話 現代。ジウンの父 ミン教授に騙され、夫ミンソクが亡くなり、「次はどんなことをされ、どう挫折するのか怖い、何も自信がない」と嘆くジウンに)
「我らの行く道が永久に交わることがなくても、私は構わぬ。命ある限り側にいる」
(第28話 朝鮮時代。宜城君 宜城君は、サイムダンとの思い出があるだけで生きていけると話します)
「ジウンなら、やれるさ。一日だって、お前を誇りに思わない日はない」
(第36話 現代。ジウンの父 ミン教授に学位を剥奪されたが、ミン教授と戦うと心を決めたジウンに)

イ・ヨンエ復帰作として注目され、ずっと見たかったドラマですが、期待が大きかった分、特に前半は、そこまででもないかな…と、いろいろモヤモヤもありました。
回想シーンが多く、ストーリーの進行が遅かったことが原因だと思います。優柔不断なくせにプライドだけは高い中宗や、傲慢な翁主もイライラポイントでした(>_<)

イ・ヨンエ演じるサイムダンが、チャングムのように正義感が強く、何もないところから策を練り逆境に向かっていくところ、女性の人権がない朝鮮時代に才能で仕事を掴んでいくところは、まさにチャングムそのもので、その設定は良かったです。
競い合いの場で、ライバルがサイムダンに適切な材料を与えないで妨害するところは、正に同じ!(笑)

前半はテンポが悪く、脚本の完成度の低さなど気になる点はありますが、40話~44話(最終話)は涙なしには見られません。

全体として、初恋の人への密かな想い、夫、義母、子ども、仕事、女性の権利…と、大人の女性の共感を全ておさえた切ないドラマです。

『チャングム』にハマった方には、是非見てほしいです☺

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mana

韓ドラ歴5年、30代後半のアラフォー独身一人暮らし。

韓ドラとの出逢いは、20代前半の時に観た『チャングムの誓い』。ほぼ徹夜で3日間で完走するほどハマりました。

それからしばらく韓ドラに触れることはなく、人生2本目の韓ドラはチャングムから10年程経った頃に観た『帝王の娘~スベクヒャン~』でした。スベクヒャンで完全に韓ドラに沼り、それから5年程は時間があればとにかく韓ドラです。

韓ドラの感情表現が豊かなところやどろどろの人間関係が時代劇なら見れるのですが現代劇はなぜか苦手で、視聴は時代劇のみです。

1番好きな韓ドラ→『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』『シンイ-信義-』(一つに絞れませんでした)

好きな韓ドラ俳優→イ・ミンホ♡

好きな日本のドラマ→『相棒』特に亀山さん・神戸さんの時代の作品が1番好き。

好きな映画→『君に読む物語』『ニュー・シネマ・パラダイス』

韓ドラ以外の趣味→スイーツ、コスメ、温泉、語学(フランス語、韓国語)

歴史が好きなのでYouTubeは歴史解説系をよく見ます(歴史好きなので時代劇が好きなのかもです)

MBTI→INFJ

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