華政 — 理想を追い続けた者たちの孤独(前編 1話~37話)

華政

政変と近隣大国の情勢変化、激動の時代をそれぞれの信念で生き抜いた人々。ドラマ『華政』は人物描写が深く、それぞれが理想を追いながらも現実に翻弄される様、信念と葛藤が丁寧に描かれています。

今回は、『華政』前編として宣祖~光海君の失脚までのそれぞれの生き方をおっていきます。

※ドラマ『華政』についてまとめています。史実と異なる点も、ドラマはドラマとして楽しんでいます。

「権力者たちはいつの時代も『権力を守るためにやむを得ないことがある』と言い、凡人には想像もつかないことを平気で行い、『それが政であり、権力の実態である』と言いますが、私には卑怯な弁明にしか聞こえません。詭弁を弄しなければ維持できない権力は、ただの野心に過ぎない。力でねじ伏せているだけ」
と正しくあろうとし続け、王と決別。

「人の強い意志は天の定めを変える」と言う予言者イ・ジハムの言葉を信じ、人の力を信じ、真っ直ぐに正しく清くあり続けました。

民のための政治がしたい、国を守りたい、兄弟を守りたい、しかし、政争によりどちらも果たせずに王位も失います。

光海君は、イ・ドッキョンの考えは理想論で、理想だけで権力を維持できない、自分を引きずり降ろそうと企む者に正攻法で立ち向かうことはできない、いかなる犠牲を払ってでも、たとえ人の道を踏み外してでも、国と民を守りたいと考えます。

妹弟を失い、更にイ・ドッキョンとの決別、王や王宮を操っている者がいることを知ったことにより、「人ではなく、王になる」と決意。邪魔者は全て消し、王であり続けるためになんでもやってのけると心に決めます(テレビ版9話)。

その後、公主の件とイ・ドッキョンの死に憤るホン・ジュウォンから怒りをぶつけられますが、「怒りだけでは何もできない、まずは怒りを抑える方法を覚えろ。いつかお前の怒りで余を脅かせるようになったら、先ほどの話を聞いてやる」と助言します。

そんな光海君ですが、成長したホン・ジュウォンからは「以前は、非情で冷酷で王座にいる資格がない人だと思っていたが、刀を振るう時に、己が傷つくと分かっていながら、柄ではなく、刃(やいば)の方を握っているような方」と評されます。

公主が生きていると知り、「たとえ後悔することになっても一度だけでも公主を守りたい」「王ではなく、人らしくありたい」「王ではなく、公主の兄に戻りたい」という気持ちが強くなり、そのことが王座を追われるきっかけに。

火器都監とジュウォン、公主を守れば、自分が王座から退いても、自分の志を継ぎ、国を守ってくれると思い、綾陽君に王位を譲り、最後まで火器都監と公主たちを守り抜き、ホ・ギュン(蛟山。キョサン)が最期に遺した言葉(人生と同様、権力にも終わりがある)通り、権力の座を追われることになります。

光海君への復讐のために生き延び朝鮮に戻った公主でしたが、光海君の政治信念、国を想う気持ちを知り、「弟を守れなかったのは、国を守るためにやむを得なかったこと」と兄を許していきます。
その後、光海君を守るため、「目的が同じであれば誰とでも手を組むつもりだ」とキム・ゲシに会いに行く。その姿勢は兄・光海君に通じるものがあります。

光海君を一心に想う女官。光海君の即位のために、先王・宣祖を殺し、光海君の政敵になるであろう王の嫡男・永昌大君(ヨンチャンテグン)を殺し、公主を殺そうとします。彼女にしてみれば、全て光海君のために行ったことではありましたが、朝鮮に戻った公主を再び殺そうとしたことで職を解かれます。
光海君の側に戻るため、ヨジョンを王宮に送り込み、内情を探らせますが、そのヨジョンが綾陽君側についたため、間接的に光海君失脚の一因を作ってしまいました。

公主を想いながら、公主の恋を応援する。『イ・サン』でいうと「テス」、韓ドラによくいるキャラ。公主はジャギョンの気持ちに気づいていません…。

宮中を操り、支配しているのは、キム・ゲシでもイチョムでもなく、カン・ジュソンでした(テレビ版8話で明らかに)。
ホン・ヨンと共に公主と大君を守ろうとしているようで、光海君を利用して二人を始末するように仕向けたのは、実は、カン・ジュソンということが明らかに。その後、光海君を利用しイ・ドッキョンを始末、光海君には当面は飾り物の王でいさせるという筋書きを自分の手は汚さずに実行。恐ろしい男です。

大君を殺し、公主も殺そうとした光海君に反目し、一時は官職を辞めますが、後金との戦いで、王が自分の危険を顧みず、国と民を守ろうとしたと知ります。さらには、後金に囚われたホン・ヨンの息子を救うために、王座を捨てる覚悟の光海君を目にし、光海君の失脚の兆しが見えると、息子ジュウォンと共に王を守る側につきます。

「誰も信じられないなら、自分自身を信じればいい」
(第27話 ジャギョン)
「苦しむと知っていて、戻ろうとしている。それが我々の悲しい定めではないか。焼けると知りながら、火に飛び込んでしまう。全てを失い、己を失えども、欲しいものがあるのだから」
(第30話 カン・イヌ)(後悔しないかとキム・ゲシに聞かれた時の答え)
「選ばれし者だけが得られる幸福を、誰もが追い求めようとする。笑うのは誰でしょう。誰が消え、誰が束の間の勝者になるのでしょう。死ねば皆同じなのに、人は欲望を捨てきれない生き物なのです」
(第30話 キム・ゲシ)
「王座にいれば、時には無実の者を殺さねばならぬし、余の命を狙う者がいると知りつつも黙認せねばならぬ。その中で生き延びてこそ、望むように、ことをなせるのだ」
(第34話 兄の身を案ずる公主に、「挑戦を守るために西人派の力を必要とするため、綾陽君を排除できない」と胸の内を打ち明ける光海君)

史実の光海君は近年、暴君ではなく、民を想う君主だった、と評価され始めています。
政敵の粛清は他の王様も行なっていますからね…。

自分より有能で民からも好かれる息子を嫌った毒親・宣祖からの影響や、重臣たちの派閥争い、外交問題と、様々な悪条件で思い通りの政治ができずに王位を追われた悲しい王様です。

『華政』では、そんな光海君の葛藤や、公主、ジュウォン、ホン・ヨンらが王と接するうちに「弟を殺した無慈悲な王」から「国を守ろうと命を懸けた王」と、王への評価を変え、王を支えていく様子が丁寧に描かれています。

キム・ゲシがイチョムに言ったように、「権力は、全てを手に入れるか、全てを失うか」なのですね(>_<)

『華政』後半は、仁祖即位から孝宗まで。


mana

韓ドラ歴5年、30代後半のアラフォー独身一人暮らし。

韓ドラとの出逢いは、20代前半の時に観た『チャングムの誓い』。ほぼ徹夜で3日間で完走するほどハマりました。

それからしばらく韓ドラに触れることはなく、人生2本目の韓ドラはチャングムから10年程経った頃に観た『帝王の娘~スベクヒャン~』でした。スベクヒャンで完全に韓ドラに沼り、それから5年程は時間があればとにかく韓ドラです。

韓ドラの感情表現が豊かなところやどろどろの人間関係が時代劇なら見れるのですが現代劇はなぜか苦手で、視聴は時代劇のみです。

1番好きな韓ドラ→『恋人~あの日聞いた花の咲く音~』『シンイ-信義-』(一つに絞れませんでした)

好きな韓ドラ俳優→イ・ミンホ♡

好きな日本のドラマ→『相棒』特に亀山さん・神戸さんの時代の作品が1番好き。

好きな映画→『君に読む物語』『ニュー・シネマ・パラダイス』

韓ドラ以外の趣味→スイーツ、コスメ、温泉、語学(フランス語、韓国語)

歴史が好きなのでYouTubeは歴史解説系をよく見ます(歴史好きなので時代劇が好きなのかもです)

MBTI→INFJ

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