韓国時代劇の魅力は、王や英雄の物語だけではありません。
静かに狂気を抱え、危ういほどの色気を放つ男たち――
彼らの存在が、物語に深みと哀しみを添えています。
今回は、そんな“狂気と色気”を併せ持つ男たちを5人、厳選してご紹介します。
狂気と色気で心を奪う男たち5選
『7日の王妃』燕山君(イ・ドンゴン)
「最もセクシーな燕山君」と評されるイ・ドンゴンの燕山君。
暴君として名高い燕山君(ヨンサングン)は幼い頃に母親を亡くします。この作品で描かれる彼は、暴力的で傲慢でありながらも、一方で愛を知らずに育った孤独で哀しい王。
ヨン・ウジン演じる晋城大君(チンソンデグン。燕山君の異母弟)とは対照的に、愛に飢え、愛に狂った姿が痛ましい。
鋭い目つきの奥に宿る“人間としての渇望”が、ただの悪役では終わらせない。
史劇に初めて挑んだイ・ドンゴンが、燕山君の闇の深さと苦悩を、強烈でセクシーで悲しく魅力的に演じる。
『オクニョ 運命の女(ひと)』文定の弟ユン・ウォニョン(チョン・ジュノ)
文定王后の弟として絶大な権力を握る男。
甘いシーンがないにもかかわらず滲み出る色気は、キスシーンよりも艶っぽい。
権力という香水を纏った危うい色気と狂気を孕んでいる。
『イニョプの道』ムミョン(オ・ジホ)
ムミョンとは無名、名前がないという意味。名前をつける必要のない奴婢として育った彼は、苦しみを背負いながらも身分を超えて“人として”生きようとします。
痛みを知っているからこそ、他者には誠実で優しく接したいという正義感の男。
両班でも奴婢でもなく“人”としてイニョプと向き合う姿は、深く心に残る。
オ・ジホの低く温かい声、そして寡黙な優しさと色気がたまりません。
『チュノ ~推奴~』イ・テギル(チャン・ヒョク)&ソン・テハ(オ・ジホ)
チャン・ヒョクの激情と狂気。オ・ジホの品のある色気。
この2人のコントラストこそ“狂気と色気”の極み。
奴婢ばかりの泥臭く無骨なドラマの中で、これだけの品のある色気を放てる俳優はなかなかいません!
復讐、愛、使命のため命を削るように生きる男たちの生々しさに圧倒されます。
『華政(ファジョン)』カン・ジュソン(チョ・ソンハ)
派手さはないが、カリスマという言葉では足りない圧倒的な威圧感と静かに燃える狂気がある。
何も語らなくても、存在感だけで周囲を掌握してしまう。
若い俳優には出せない渋さと深み。
まとめ
狂気とは、情熱の果てにあるもの。
色気とは、痛みを知った者が放つ静かな輝き。彼らは時に破滅し、時に孤独に生きる。
彼らの苦悩や執着の奥にある“人間の美しさ”に気づいたとき__あなたもきっと、この危うい魅力に囚われてしまう__。

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