28話
ボンサムは桑の村で生糸2万斤を仕入れることに成功し、仕入れた生糸を行商人達に分けます。ソゲはボンサムを呼び出し「権力の後ろ盾や資金がないお前は、客主たちに勝つことはできない」と言います。メン・グボムは「キル・ソゲが生糸の売り手を紹介した」とシン・ソクチュに報告します。
ボンサム達は馬房に戻ります。
雪花紙を2万500両で売り、
その金で生糸2万斤を仕入れた。
生糸は1斤当たり2両で打った。
売上は4万両で、内半分は黄客主の取り分、馬房の取り分は2万両です。
税金の支払いもあり、シン・ソクチュに返済する89万両には程遠いです。
そんな時、任房(イムバン。行商人の自治組織)の代表・接長(チョプチャン)の選挙があります。現在の代表はシン・ソクチュと繋がりがある者で、シン・ソクチュが任房をも支配しています。「接長が変われば…」と思ったソンドルは、ボンサムを接長選挙に立候補させます。マンチは「選挙は金がかかるだけだ」と怒ります。峠の通行を守るため、多くの行商人達を守るため接長になれたら解決するとボンサムも心を動かされますが金がないので諦めます。ところが、馬房の取引先達が「馬房に押しかけ選挙の後押しをする、立候補しないなら推薦するつもり、馬房の支払いも後で良い」と言います。
ソゲは、ボンサムに生糸の売り手を紹介したことをシン・ソクチュに責められていました。ソゲは「ボンサムに借りがあり、返した」と言います(辛家の使いが勝手にしたことと思っていましたが、ソゲが手配したのですね。驚きです)。選挙に立候補する現接長が辛家にやってきて「ボンサムが選挙に立候補する」と伝えます。ソゲは緊急会議の為にユギジョンの客主たちを招集し、一方のシン・ソクチュはメン・グボムに「ソゲの借りは何なのか調べろ」と命じます。
当のボンサムは選挙に立候補する気はありません。ソンドルは「ユギジョンと任房の癒着を断てば商いができる、馬房も取り戻せる」と説得しますが、ボンサムは首を縦に振りません。馬房の取引先や貧しい行商人達が選挙資金にと金を集め馬房に持ってきます。「死ぬ気で稼いだ金を選挙に使うなんてダメだ」とボンサムは金を受け取ろうとしませんでしたが、最後は皆の為に立候補を決意します。
キム・ボヒョンとユギジョンの客主たちを集めたシン・ソクチュは、今回は現・接長チェ氏ではなく、ソゲを立候補させると言い出します。ソゲはシン・ソクチュの意向に従います。そのことはすぐにボンサム達にも伝わります。ソゲは「果川(カチョン)任房の代表」として立候補するそうです。ケトンが馬房にやって来「選挙には汚い奴が勝つのだからボンサムは勝てない」と助言しますが、ボンサムは「行商人達の暮らしを楽にするため」と言います。去り際、ケトンはボンサムが西洋から輸入した高級飴を買っているのを見つけ、それがソリンへのお土産だと気づきます。ケトンは飴を奪い、「ボンサムから」とソリンに渡します。「持っていくも、置いていくもご自由に」と言うと、ソリンは迷った末、飴を持って帰ります。
ボンサムは飴を取り返そうとケトンの元に急ぎますが、道中で飴を大事そうに食べるソリンを見つけます。ソリンはボンサムに飴を返そうとします。そこにケトンの元に向かっていたシン・ソクチュが通りかかり、二人が一緒に居るところを見られてしまいます。ソリンはボンサムの身を案じ、選挙への出馬を諦めるよう言います。そして、お腹の子の父親を打ち明けようとしますが…。シン・ソクチュが出てきてソリンを連れ帰ります。一部始終を見ていたケトンにボンサムは「今後二人の問題に介入したら、お前とは二度と会わない」と言い放ちます。屋敷に連れ戻したソリンがボンサムからの飴を持っていることにシン・ソクチュが気づいてしまい、ソリンは「二度と部屋から出るな、口もきくな。お前はわしが金を出して買った絵だ」と言われてしまいます。
選挙演説が始まります。ソゲが演説を始めると行商人の一人が「あいつは金で両班の地位を買った、辛家の番頭だ。選挙に出る資格はない」と叫びます。ソゲは「自分も昔は行商人で苦労して番頭になった、ユギジョンと行商人を繋ぐ仕事をする」と演説します。