18話
改心するテソ
江華島(クァンファド)に行ったイオンは「コクドゥ商団の跡に領議政(ヨンイジョン)の息子の別荘が建つ」と噂を耳にします。
イオンはぼろぼろに憔悴しきったテソを見つけます。
テソは「自分が嫡子だった。それを話したら父は何と言うかな」とイオンに話します。
イオン「やり直したくは、罪を償うことだ」
テソ「最後の煎じ薬は俺は届けていない。ドスが届けたはずだ」
世子は、薬を届けたテソに「差別のない平等な世界」を語ってくれ、それを聞いたテソは世子に烏頭を飲ませるのをためらい、薬を飲ませず持ち帰ったのです。代わりにドスが届けました。
テソは漢陽(ハニャン)に行き自首するとイオンに約束し、パク・スンが世子の主治医に渡した誓約書をイオンに渡します。
世子の処方箋を見つける
ジョイが出来上がった足袋を届けに行くと依頼主はパク・スンでした。
パク・スンの屋敷では、イオンが集めた証拠の帳簿を燃やしていました。
新しい足袋を手にしたパク・スンは、足袋の内袋に小さく畳んだ紙をしまいます。
朝鮮を発つトロクソンは、支援者に御礼が言いたいと、支援者の名前を聞き出します。「支援を始められたのは世子様で、今は世子様の弟分のラ・イオン様が支援しておられる」世子の使いは言います。
トロクソンはイオンに挨拶に行きます。
グァンスンの父の形見のわらじに、煎じ薬の処方が隠されていました。
パク・スンは、王に献上する薬に烏頭を入れています…。
「そろそろ王も世子のところへ行かなくては」
ドスがテソを…
江華島のテソは、密かに見送りに来ていた母に別れを言い抱きしめます。「母上、誰がなんと言おうと、あなたは私の母上です。あなたはどれだけ私を可愛がってくれたか。それは本物の愛情でした。どうかお元気で」
江華島に来ていたドスがテソを見つけ刺し〇します。父もそれを目撃しますが、瀕死のテソを置いて行っていまいます。
そして、メンス、ハンギもドスの手下によって…。
「何のために生きてきたのか、もう思い出せません。私に見せた笑顔は本物だったと信じたいです」テソは息を引き取ります。
19話
証拠を得たイオンは、王と対峙する
パク・スン親子は江華島で、トロクソンの仲間達をも〇しました。戸籍台帳がない者、還郷女(ファニャンニョ)達はパク・スンにとって生きる価値のない人間とのことです。
テソの育ての母は生き延び、漢陽のイオンのところにやってきて、イオンの捜査に協力を申し出ます。
ジョイ達は、ドスに幽霊を見せ、その後、除霊としてビリョンを呼ばせ、自白を得るという方法を取ります。
偽の除霊の最中、衣服を脱がせ、足袋の中の書状を盗みます。書状は王からの物でした。「世子に関する全てのことを口外しない見返りに、忠清道(チュンチョンド)の領地権を与える」
イオンは王に謁見し、王の好物のきな粉餅を献上します。「王様の健康を思い、餅には最高の薬である烏頭を入れました」
王は餅を食べるのを止めます。「烏頭はどれほど使った?」
「1分です」イオンは世子の処方を王に提出します。
「世子様には6匁、この60倍も処方されています。体に良いから許可されたのでは?」
「薬については余が許可したことはない」
パク・スンが大切にしていた書状を王に見せます。
「余が許可したのではなく、パク・スンが聡明な世子を恐れて余を脅してきたのだ」
「王様こそが我が子を妬んだ冷酷な父だったのでは?」
「王様は民の父であられます。国の主であられるお方が権力を前にして我が子を見捨てるとは。天倫に背を向ける王様を天がお助けになるでしょうか。
命を賭してお伺いします。王様がパク・スンを利用しておられるのでしょうか。パク・スンが王様を操ったのでしょうか。世子様の死について悲しんでおられるなら、罪人パク・スンを断罪できるよう捕縛の権利を私に与え、江華島の領地権をお取り上げください」
「余はそなたに官職を授けることができる。領議政はどうだ」
「私の望みは正当な裁きです。不当な権力ではありません。暗行御史(アメンオサ)として監察した際、民が悪政に苦しむ姿を見ました。大臣や役人の綱紀を正し、民をお救いください。身分に関わらず有能な人材を登用し、差別のない法改正をし、民に希望をお与えください」
王は、パク・スンの江華島の領地権を奪い、捕縛することを許可します。
パク・スン、ドスが断罪される
除霊を受けるドスは自白します。
「父さんがテソに命じ献上品を横領しました。それを隠すために御史を〇し、主治医を脅して、煎じ薬に烏頭を入れて世子様の病状を悪化させ、最後に毒の入った薬を…私が運びました」
ちょうどその時イオンが屋敷に入って来ます。パク・スン、パク・ドスは連行されます。
イオンはパク・スンを崖の上に連れて行き、家族や仲間を奪われたジョイ達に謝ってほしいと言いますが、パク・スンは「私に良心があれば権力は得ていない」「卑しい者に謝るくらいなら〇んだ方がマシだ」と開き直ります。謝罪を聞けないまま、パク・スンは義禁府(ウィグンブ)へ連れて行かれました。
ドスは圍離安置(ウィリアンチ、遠地に移送し罪人の家をいばらの垣根で囲み門を施錠して外界と切り離し幽閉する)の刑、
パク・スンは烹刑(ペンヒョン、罪人を窯に入れゆでる真似をする。窯から出した後は生きていても死人として扱う)を受けます。額には「鬼(死人)」と焼き印をされました。
テソの育ての母が、刑を受けるパク・スンの元にやって来ます。
「ドスの背中に斑点が3つある。息子が差別されるのが嫌で生まれてすぐにすり替えたの。嫡子はドスじゃなくてテソなのよ。散々利用して邪魔になった途端容赦なく〇したでしょ。そのテソがあなたの嫡子なのよ。私はドスと共に罪を償う。あなたは地獄の苦しみにもだえながら余生を過ごすがいい」
パク・スンがテソを侮辱して言った「お前が〇ぬ時は血の涙を流すであろう」という言葉は、パク・スン本人に返ってきました。
事件が解決し、イオンは辞職し、自由を喜びます。「今日からはごろごろ寝て暮らすのだ。遊んで食べて寝て過ごすぞ!」
感想
報われない人生だったテソの死が悲しかったです。生きて、幸せになってほしかった…。テソの死は、予想通りの展開ではありますが、テソが嫡子だと知ったパク・スンが、テソを可愛がろうとする→自分勝手な父をテソが捨てる、なんて展開も少し期待していました。
御史とジョイ 18話、19話のネタバレと感想でした。最後までお読みいただきありがとうございました☆