3話
王に呼ばれた忠寧大君は、見聞の結果を聞かれ「民は父上を暴君と言っていた。その汚名を晴らす方法を探したい」「町で撒かれていた文書と苦しんでいた民の名を記してきた」と答え文書を提出します。
忠寧大君の母は、しきたりを破り外出したこと、国事を乱したことを厳しく𠮟ります。
忠寧大君が政治に関わりを持ったことが宮廷内では大問題になります。また、忠寧大君が助けようとした商人たちは、王を侮辱した罪で拷問を受けます。建国してまだ間もなく反乱分子が誹謗中傷を言う民を利用するかもしれない、国の秩序を守るためにしたという父の考えを忠寧大君は受け入れることができません。
王は忠寧大君の行動一つで国が傾くことがあると厳しく教え、大君と同行した内官を大君の代わりに死ぬまで拷問します。忠寧大君は内官の死の責任から逃れようとします。
宮廷では、忠寧大君を遠地付処(ウォンジブチョ。都から離れた所へ送る刑罰)に処すべきだと上奏が上がります。王は、内官を刑に処し、大君の名誉を奪っただけで十分だと考えますが、重臣たちは引き下がりません。
内官の死を「自分のせいではない」と受け入れない忠寧大君は、イ・スに内官の死はお前のせいだ、政治や世の中に興味を持つなと諭され、ようやく現実を受け入れ始めます。
「先生、世の中には、書物に書かれているような善良な民はいませんでした。恥を知らず、欲が深くて、心の狭い者ばかり。でも、あの者たちを嫌うことができません。私とそっくりだから。愚かさが似ているから。一度だけでいいから父上に褒められたかった。“政治は学者の義務だ” “世を知り民を守りたい” そう言ったのも、申聞鼓を叩いたのも、父上の関心を引きたかったからです。本心ではなかった。あの民も同じ気がします。私と同じです。一度も褒められたことがなく、関心を持たれたこともないのでしょう。だからあのような…そう思うと憎めないのです。でも、二度と彼らに関心を向けてはいけないのですね。さもなくばまた誰かを失ってしまう」
師匠は、大君の苦しみを理解し、成長を見守ると誓います。
4話
世の中に興味を持ち、更に帝王学を学びたいと言ったことで王位を狙っていると勘違いされた忠寧大君を守るため、王は世子に譲位をすると言い出しますが、世子は「忠寧大君のためだろうと、家臣への腹いせだろうと、仕方なく与える王位なら断る」と王に伝えます。
王后も世子にはまだ早いと、外戚として権力を握ろうとする叔父たちを諫めます。
朝廷では、現王派と世子派で争いが始まります。
そんな中、ミン・ムグは忠寧大君の筆跡に真似て世子を誹謗する怪文書を作り、街中に貼ります。怪文書を書いたオム・ジャチは口封じのために襲われ、忠寧大君の屋敷に逃げ込み「一刻も早く王宮に行き、真相を明らかにしてください」と大君に言います。
オク・ファンは商人を装いミン・ムグに近づき賄賂を渡します。
「パクに捕らわれたキムとカンの代わりに、私がミン様の倉を満たします」
「国に仕えたいのです。ミン様は次期国王を支えられる方、私が捧げる物は国の為に使われます」
忠寧大君は真相を明らかにすると叔父たちが罰せられると心配します。
忠寧大君は怪文書について王、世子、重臣の前で問われます。王に処罰を任せると言われた世子は「死をもって償わせる。王座を冒涜し、王室の名誉を汚した」と答えます。それを聞いた王は世子に剣を渡します。「お前の手で斬り、王室の威厳を示せ」
世子は剣を受け取り、弟に近づきます…